【富山県の建設業許可】「とび・土工・コンクリート工事」の専任技術者、要件を専門家が解説!

とび・土工工事

富山県内で建設業に携わる社長様、現場責任者の皆様、日々の業務、誠にお疲れ様です。 建設現場の基礎を支え、街の骨格を創り上げる「とび・土工・コンクリート工事」。これは、建設業界において最も基本的かつ重要な工事の一つと言えるでしょう。多くの事業者の皆様が、この業種の許可を取得し、日々ご活躍のことと存じます。

しかし、この「とび・土工・コンクリート工事」は、その名称が示す通り、非常に幅広い工事を含んでいるため、 「うちがやっているこの工事も、とび・土工に含まれるのだろうか?」 「専任技術者になれる資格が多すぎて、どれが該当するのか分からない…」 といったご相談を非常に多く受けます。

そこで今回は、建設業許可の中でも特に複雑で、多くの事業者が関わる「とび・土工・コンクリート工事」にスポットを当て、許可の要である「専任技術者」の要件について、徹底的に、そして分かりやすく解説していきます。

この記事を最後までお読みいただければ、「とび・土工・コンクリート工事」の全体像と、専任技術者になるための複雑なルートが整理され、ご自身の会社の状況と照らし合わせることができるはずです。そして、手続きの複雑さに直面した時、どうすれば良いかの道しるべとなるでしょう。

目次

非常に幅広い!「とび・土工・コンクリート工事」の内容とは?

まず、「とび・土工・コンクリート工事」がどれほど幅広い分野をカバーしているのか、その具体例を見ていきましょう。この業種は、大きく分けて5つの系統の工事から成り立っています。

「とび・土工・コンクリート工事」の具体例
  1. とび工事
    ・足場の組立、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て
    ・工作物の解体
    ・屋外広告物の設置
    ・(いわゆる「とび職」の仕事全般)
  2. 土工工事
    ・掘削、根切り、発破
    ・盛土、整地
    ・コンクリートの打設、場所打ちぐい工事
    ・地すべり防止工事、地盤改良工事
  3. コンクリート工事
    ・コンクリートにより工作物を築造する工事
    ・コンクリートブロックの据付け
    ・プレストレストコンクリート工事
    ・コンクリート圧送(ポンプ車による圧送)
  4. 基礎工事
    ・くい打ち、くい抜き及び場所打ちぐいを行う工事
  5. その他
    ・法面(のりめん)処理工事
    ・捨石、外構工事
    ・はつり工事
    ・アンカー工事 など

いかがでしょうか。基礎工事から構造物の解体まで、非常に多岐にわたることがお分かりいただけると思います。これらの工事を1件の請負代金が500万円(税込)以上で請け負う場合には、法人・個人を問わず「とび・土工工事業」の建設業許可の取得が必要です。

最重要関門!「専任技術者」の複雑な要件を解き明かす

さて、ここからが本題です。この幅広い工事の技術力を担保するために、営業所に常勤させる「専任技術者」の要件もまた、他の業種に比べて複雑なルートが用意されています。

専任技術者とは、「許可を受けたい営業所に常勤し、その工事に関する専門的な知識や経験を持つ技術者」のことであり、会社の技術的な信頼性の証明となる重要な存在です。

要件を満たす方法は、これまで同様「国家資格」「実務経験」の2つの柱があります。しかし、「とび・土工・コンクリート工事」の場合は、その選択肢の多さに注意が必要です。

パターン1:国家資格で要件をクリアする

この業種に対応する国家資格は複数あります。ご自身の会社に在籍する技術者の方が、以下のいずれかの資格をお持ちかご確認ください。

【とび・土工・コンクリート工事の専任技術者となれる国家資格】
  • 建設機械施工管理技士(1級 または 2級)
  • 土木施工管理技士(1級 または 2級)
  • 建築施工管理技士(1級 または 2級の種別:躯体
  • 技術士法による技術士
    • 建設部門
    • 農業部門(選択科目:農業土木)
    • 森林部門(選択科目:森林土木)
    • 水産部門(選択科目:水産土木)
  • 職業能力開発促進法に基づく技能検定
    • とび、とび工、型枠施工、コンクリート圧送施工、ウェルポイント施工
    • (それぞれ1級、または2級合格後3年以上の実務経験が必要)

《注意点》 ご覧の通り、対応資格が非常に多いのが特徴です。特に、土木・建築・建設機械と3種類もの施工管理技士が対象となり、それぞれで要件を満たせます。建築施工管理技士の場合は、資格証の種別が「躯体」である必要がありますので、必ずご確認ください。

これだけ選択肢が多いと、「うちの社員が持っているこの資格は使えるのか?」と判断に迷うこともあるかと思います。その際は、私たち専門家が正確に確認いたしますので、ご安心ください。

パターン2:実務経験で要件をクリアする

「該当する資格者はいないが、長年の経験を持つベテランがいる」という会社様も多いでしょう。その経験を証明することで、専任技術者の要件を満たす道も用意されています。

【必要な実務経験年数】
  1. 学歴不問の場合
    • 10年以上のとび・土工・コンクリート工事に関する実務経験
  2. 指定学科を卒業している場合
    • 大学・高等専門学校の指定学科卒業後 → 3年以上の実務経験
    • 高等学校・中等教育学校の指定学科卒業後 → 5年以上の実務経験

《指定学科とは?》
この業種で認められる指定学科も多岐にわたります。具体的には、土木工学、建築学、都市工学、衛生工学、交通工学に関する学科が該当します。卒業証明書や履修科目証明書で、これらの学科を修了したことを証明します。

《実務経験の証明における特有の難しさ》
「建設業許可 専任技術者 要件」を実務経験でクリアしようとする際の最大のハードルが、経験年数を客観的な資料で証明することです。
 申請する際には、その期間、継続して「とび・土工・コンクリート工事」に従事していたことを、過去の工事に関する契約書、注文書、請求書(入金が確認できる通帳の写しとセット)などで裏付ける必要があります。
 特にこの業種の場合、工事内容が幅広いため、 「過去には足場工事をメインにやっていたが、最近は基礎工事が多い」 「下請けで入っていたので、工事全体のうち、どこまでが自社の施工範囲だったか書類で示しにくい」 といったケースがよくあります。
 証明したい期間(例:10年間)の工事経験が、一貫して「とび・土工・コンクリート工事」として認められるかどうか、この判断が非常に難しいのです。膨大な過去の書類の中から、適切なものを探し出し、切れ目なく証明資料を準備する作業は、想像を絶する労力を伴います。

面倒な手続きは専門家に任せ、社長は本業に集中を

ここまでお読みいただき、この業種の専任技術者要件がいかに複雑で、手続きに手間がかかるかをご理解いただけたかと思います。

社長様の貴重な時間は、現場の安全管理、元請けとの折衝、新たな受注活動など、会社の未来を創るためにもっと重要な業務に使うべきです。不慣れで複雑な書類と格闘することは、会社全体の生産性を下げてしまうことにも繋がりかねません。

そこで、「行政書士」の出番です。 富山県で建設業許可を専門に扱う「行政書士 」に、ぜひその面倒な手続きをご依頼いただくことで、お客様は以下のようなメリットを享受できます。

圧倒的な時間の節約: 必要な要件の確認から、膨大な書類の収集・作成、富山県の窓口への申請、そして役所との折衝まで、すべてを私たちが代行します。社長は安心して本業に専念いただけます。

精神的なストレスからの解放 「この資格で本当に大丈夫か」「実務経験の証明資料はこれで足りるのか」といった専門的な判断や不安から解放されます。私たちは、お客様の状況を丁寧に分析し、最適な許可取得プランをご提案します。

確実でスムーズな許可取得: 私たちは、建設業法や関連法令、富山県の審査のポイントを熟知しています。豊富な経験に基づき、許可取得までの最短ルートをご案内し、確実な手続きをお約束します。

建設業許可は、一度取得すれば安泰ではありません。5年ごとの更新手続きを忘れてしまうと、許可は失効し、500万円以上の工事が一切できなくなります。そうしたリスク管理も含め、当事務所を会社のパートナーとしてご活用ください。

「とび・土工工事」の建設業許可でお悩みなら、まずご相談を

今回は、「建設業許可 とび・土工・コンクリート工事」における、複雑な「専任技術者の要件」について詳しく解説しました。

  • とび・土工・コンクリート工事は、基礎から解体まで非常に幅広い工事を含みます。
  • 専任技術者の要件は「国家資格」「実務経験」で証明しますが、対応する資格の種類が多く、判断に注意が必要です。
  • 実務経験で証明する場合、工事内容の幅広さから、経験の一貫性を証明する書類準備が特に難しい傾向にあります。

日々の業務に追われる中で、これらの複雑な手続きをご自身で進めるのは、本当に大変なことです。もし少しでも「難しい」「面倒だ」「自社の場合はどうなる?」と感じられたなら、どうか一人で悩まず、私たち専門家にご連絡ください。

富山県での建設業許可の取得や更新手続きでお困りの方は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。 お客様の事業の発展を、法務面から全力でサポートさせていただきます。


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