富山県で建設業を営んでおられる事業者の皆様、こんにちは。富山県を拠点に行政書士をしております、子浦（しお）と申します。
日々の現場管理やお客様との打ち合わせ、見積もり作成など、事業者の皆様は本当に多忙な毎日をお過ごしのことと存じます。そんな忙しさの中で、ふと「うちの建設業許可の更新、いつだったかな？」と不安になった経験はございませんか？
5年に一度やってくる建設業許可の更新。つい後回しにしがちですが、気づけば期限が目前に迫っていた…なんてことも少なくありません。
この記事では、建設業許可の更新手続きの基本から、多くの方が見落としがちな「毎年の決算変更届」の重要性、そしてそれを怠った場合のリスクについて、できるだけ専門用語を使わずに分かりやすく解説していきます。皆様の大切な事業を守るため、ぜひ最後までお付き合いください。
1. なぜ5年に一度の更新が必要？もし建設業許可の期限が切れたら…
まず基本として、建設業許可は一度取得すれば永久に有効なものではなく、5年ごとに更新が必要です。これは、許可を受けた後も継続して許可の基準（財産的基礎や経営体制など）を満たしているかを、行政が定期的に確認するためです。
では、もしこの更新手続きをうっかり忘れてしまい、建設業許可の期限切れになってしまったらどうなるのでしょうか。
答えはシンプルですが、非常に深刻です。許可が失効した場合、消費税込みで500万円以上の建設工事（建築一式工事の場合は1,500万円以上）を請け負うことが一切できなくなります。
これは、新しい契約ができないことはもちろん、すでに進行中の工事であっても、許可が切れた状態では法律違反となってしまう可能性があるということです。元請けや取引先からの信用を失い、事業の継続そのものが困難になる、非常に大きなリスクなのです。
「知らなかった」「忙しくて忘れていた」では済まされません。
これが建設業許可更新の重要性です。
2. 【最重要】毎年必要な「決算変更届」を提出していますか？
5年に一度の更新さえ忘れなければ大丈夫、と思っていませんか？実は、ここに大きな落とし穴があります。それが、毎年提出が義務付けられている「決算変更届」です。
決算変更届（事業年度終了報告書とも呼ばれます）は、事業年度が終わるごとに、その1年間の工事実績や財務状況などを都道府県に報告するための書類です。これは、事業年度終了後4ヶ月以内に提出する必要があります。
この決算変更届は、建設業法で定められた事業者の「義務」です。 「特に何も言われなかったから出していなかった」「更新の時にまとめてやればいいと思っていた」というお声も時々耳にしますが、それは非常に危険な状態と言えます。
なぜなら、この「毎年の決算変更届」の提出こそが、5年後の更新手続きをスムーズに進めるための生命線となるからです。
3. 決算変更届を未提出のリスク！更新ができない！？その理由とは
では、なぜ決算変更届を出していないと更新ができないのでしょうか。
それは、建設業許可の更新申請をする際、過去5年分の決算変更届がすべて提出されていることが大前提となっているからです。
もし毎年提出を怠っていた場合、更新の申請をしようとしても窓口で「まず、提出されていない5年分の決算変更届をすべて提出してください」と指導されます。つまり、決算変更届の未提出分がある限り、更新申請そのものを受理してもらえないのです。
5年分の工事経歴書や財務諸表を一度に作成する作業を想像してみてください。 数年前の工事内容や金額を正確に思い出し、契約書や請求書を探し出すのは、大変な手間と時間がかかります。日々の業務で忙しい中、この作業に時間を取られるのは大きな負担です。
さらに悪いことに、更新期限が迫っている状況でこの事実に気づいた場合、書類の準備が間に合わず、最悪の場合、建設業許可の期限切れを迎えてしまう…という事態にもなりかねません。
毎年コツコツと決算変更届を提出しておくことが、5年後の更新という大きなハードルを安全に越えるための、何より確実な方法です。
4. 専門家（行政書士）に任せる3つのメリット
「毎年やらないといけないのは分かったけど、やっぱり面倒だ…」 「本業が忙しくて、書類作成まで手が回らない」
そう感じられるのは当然のことです。そんな事業者様のために、私たち行政書士がいます。手続きを専門家に任せることには、大きく3つのメリットがあります。
行政書士富山で建設業許可に関するお悩みをお持ちなら、ぜひ地域の専門家である行政書士にご相談ください。
まとめ：富山県での建設業許可更新は、専門家にお任せください
今回は、建設業許可の維持に不可欠な「5年ごとの更新」と「毎年の決算変更届」について解説しました。
- 建設業許可は5年ごとの更新が必須
- 許可が切れると500万円以上の工事ができなくなり、事業に大打撃
- 更新の前提として、過去5年分の「決算変更届」の提出が必要
- 毎年の手続きを怠ると、更新時に膨大な手間がかかり、最悪の場合、許可失効のリスクも
これらの手続きは、建設業者様が富山県で安心して事業を続けていくための、いわば車の車検のようなものです。安全な走行のために、定期的なメンテナンスは欠かせません。
皆様の事業がさらに発展していくためのお手伝いができれば幸いです。
富山県での建設業許可の更新手続きでお困りの方は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。
あわせて読みたい関連記事
